今日、父の髪を切った。
父は元々髪が細く綺麗な直毛だが、年齢と共に薄く寂しい頭になった。
父は74歳でまだ働いている。
のっぴきならない理由があるが、限界まで働かせて良いものか…。
認知症とまではいかないが、かなり記憶力や思考力が落ちており家族としては働き続けることに
不安がある。
毎日の様に出勤前忘れ物をし、毎日の様に家族に日付を聞く。
ドアを閉め忘れ、電気を消し忘れ、自分で言ったことも覚えていない。
やれと言われたことはやらず、やるなと言われたことはやる。
「わざとなのか?」とさえ思ってしまう。
「これで仕事ができているのだろうか?」家族は毎日思っている。
父は若い頃、理容師になるべく理容学校へ行っていたそうだ。
興味があったからではない、進学する学力がなかった。
卒業の少し前に辞めてしまい、理容師にはならずに夜の世界へ。
母と出会う頃には昼職になっていたが、デスクワークは全くできない。
定年後の仕事は体力的にけっこうハードそうだ。
それでも働きたいし、働かなければならないのだ。
会話をしていても、尋ねた答えは返ってこない。
分からなかったり、興味がなかったり、都合が悪かったりすると、強引なダジャレで会話を終わらせる。
こちらが真面目に聞いて欲しい時ほど父は聞きたくないので、ダジャレ率は上がる。
昔から少し「?」なところはあったけど、ここまで酷くはなかった。
学はないけど、重労働でも真面目に働く優しい父だった。
ここ数年は家族の信頼を損なう出来事もあり言動もこの調子で、家族とは良い関係は築けていない。
続きは次回


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